F-キット アセトアルデヒド

食品及び一般分析用試薬キット

F-キット アセトアルデヒド 製品情報

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カテゴリ 他の物質
製品番号 668 613 製品名 F-キット アセトアルデヒド
包装単位 11回×3 希望価格 価格表ダウンロード
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UV テスト

ビール、ブランディ、シャンパン、ワインなどの酒造製品、フルーツジュース、乳製品などの食品および生体試料(血液、血漿など)中のアセトアルデヒドの測定。

分析物

アセトアルデヒドは多くの代謝の産物ですので、少量であるにしてもすべての生物において、天然に存在します。
アセトアルデヒドはアルコール発酵の中間産物で、その存在はエタノールの発酵生産を表します。

発酵過程が食物の生産に用いられる時、アセトアルデヒド量はある種の条件下で増加します。その上アセトアルデヒドは、空気からの酸素(溶存)により、エタノールの酸化で形成されます。

アセトアルデヒドは重要な香気成分で、例えばビール中に高濃度に存在すると、off-flavor成分の存在の指示となり、好ましくない臭いの原因となります。
ワインの製造においては、味を改善するため亜硫酸と結合されます。

一方、アセトアルデヒドは乳製品(ヨーグルト、チーズなど)中に見られるもっとも一般的なアルデヒドで、香りの欠点と同様望ましい特徴のある香りの基ともなっています。

原理(1)


特異性

アルデヒド脱水素酵素(AlDH)は、大変低い速度ですがプロピオンアルデヒド、グリコールアルデヒド、ベンズアルデヒドなどの他のアルデヒドも変換します。

アセトアルデヒドはアルデヒド脱水素酵素を加えた時間までのA2の外挿により測定する事が出来ます。

反応条件下では、フォルムアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリセロアルデヒドの酸化はさほど重要ではありませんので、アセトアルデヒドの測定においては過剰量含まれていたとしても、影響を無視できます。

感度と測定限界

測定の感度は測定液量(V)3.550ml、試料量(v)0.500mlの時の0.005吸光度に基づいています。
これは(340nm)で測定した際の0.25mg/l(試料溶液)のアセトアルデヒド濃度に相当します。
約1mg/lの測定限界は、測定液量(V)3.550ml、最大試料量(v)0.500mlの時の吸光度変化量0.020(340nm)に由来します。

直線性

測定の直線性は0.5μg/アッセイ(1mgアセトアルデヒド/1試料溶液:v=0.500ml:V=3.550ml)から20μg/アッセイ(0.2gアセトアルデヒド/l試料溶液:v=0.100ml:V=3.150ml)の間にあります。

正確性

一つの試料を二重測定した場合、0.005から0.010の吸光度の違いが起こります。

キット内容

  1. ピロリン酸カリウムバッファー、pH約9.0
  2. NAD錠剤(各、約0.8mg)
  3. 3本、1本あたりアルデヒド脱水素酵素(ALDH)約4U、凍結乾燥品

試料調製の一般的情報

  • 透明で、無色の実際的に中性の液体試料を直接、あるいは希釈後液0.500mlまで使用してください。
  • 濁った試料はろ過してください。
  • 二酸化炭素を含む試料は脱気(ろ過あるいは固形の、CO2と結合するKOH、NaOHなどで)してください。
  • 酸性試料はNaOHやKOHなどでpHを8~9に調整してください。酸性で軽く色のついた試料はpHを8~9に調整し、約15分問インキュベートしてください。
  • 色のついた試料は(もし必要ならpHを8~9に調整して)、試料ブランクに対して測定してください。
  • 強く色のついた試料を希釈せず、多い液量で用いる場合は、活性炭やポリアミド、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)で処理してください。
  • 固形、半固形試料は砕くかホモジナイズし、水で抽出するか溶解してください。
  • タンパク質を含む試料は過塩素酸、あるいはCarrez試薬で除蛋白してください。
  • 脂肪を含む試料は温水で抽出してください。

参考文献

  1. Lundquist, F.(1974 ) in Methods of Enzymatic Analysis (Bergmeyer, H.U.ed.) 2nd ed., vol.3, pp. 1509 -1513, Verlag Chemie, Weinheim/Academic Press, Inc., New York and London
  2. Schweizerisches Lebensmittelbuch, Kapitel 61B (Enzymatische Bestimmungen) /5.1 (1985)
  3. Gombocz, E., Hellwig, E., Vojir, F. & Petuely, F. (1981) Deutsche Lebensmittel-Rundschau 77, 8
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