F-キット エタノール(Cat.NO.176290)のテクニカルインフォメーション

測定操作において常にアルコールフリーの測定環境とエタノールフリー水や
エタノールフリー容器の使用が重要となります。

例)

2度蒸留した水(再蒸留水)の代わりに通常は新しい蒸留水を使用することがきます。
(新らしい蒸留水で卓上蒸留水ビンをすすぎ洗いし、新しい蒸留水に入れ替えて下さい。)

また、エタノールが含まれていない市販の精製水は使用することができます。
キットの測定感度が高いので[0.1mgエタノール/L(試料量v=500μL)~60mgエタノール/L(v=100μL)]、微量のエタノールが浮遊する空気などの環境下では当然影響を受けます。

エタノールは揮発性が高いため、エタノールを含む試料の取扱いや試料の希釈と
ピペッティングには十分な注意が必要となります。

例①

希釈や抽出に使用する新しい蒸留量水は冷水(20℃以下)を使用して
エタノールの揮発を最少限に抑える。

注)
酵素反応を遅らせないようにキュベットに加える蒸留水は20~25℃(室温)にして置きます。

例②

試料(試料調製前、調製中、調製後)を測り取る場合や、別の容器に移す場合、
濾過[注射型などの加圧濾過、自然濾過(表面乾燥を防ぐために二重にろ紙を使用)など]する場合は、
試料を20℃以下に冷却して置きます。

例③

試料をメスフラスコで希釈する場合予め、冷却した蒸留水で敷き水を置く
(メスフラスコの容量の約半量の冷却した蒸留水をメスフラスコに最初に入れて置く)
ガラスピペットの先端を水面又は水面下にして試料を敷き水に流し込みます。
蒸留水を静かに加えメスアップします。
静かに混和して均一になるまで(15分間)放置します。

例④

測定操作上、冷却した調製済みの試料(0.100mL~0.500mL)をピペッターで測り取り、
溶液II、3.00mLが入ったキュベット(角セル)に加える場合、試料を可能な限り正確に秤取
(この誤差が測定精度に直接影響)します。
キュベットなど容器の内壁に試料溶液を付着させないようにして、
ピペッターのチップ先端を水面又は水面下にして試料を敷き水や反応液に流し込みます。

エタノールを含む試料をピペッターでキュベットなどの容器内溶液に添加した場合は、
速やかに栓をするかパラフィルム等で密封する必要があります。

注)
1%以上のエタノールを含む試料を希釈する場合は、ピペッター(ピストン型ピペッターを除く)を使用しないで下さい。
濃い濃度液を扱った時ピペッター内にエタノールガスが付着し、次に扱う試料濃度を高める原因になります。
ガラスピペットとメスフラスコを使用することをお薦めます。

キット及び関連試薬を保存する場合(キット:4℃冷蔵保管)に、
揮発のエタノールが試料、試薬、水、機器に混入することを防ぐ対策を取って下さい。

例①

試薬の栓を完全にする。

例②

ビン2の錠剤を取るピンセット及びチップ等を
ジッパー付きビニールに入れて保管する。

例③

アルコールを含み試料や試薬を同じ場所に保管する場合は、
キット(または個々の試薬別)をジッパー付きビニールに入れて保管してください。

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