変異解析手法をもちいた各種分析論文例

タイトル要約
EGFR変異は進行肺腺癌患者のゲフィチニブによる治療の延命効果を判断する因子である:
日本におけるゲフィチニブ承認前後における患者の比較
EGFR Mutations Predict Survival Benefit From Gefitinib in Patients With Advanced Lung Adenocarcinoma:A Histororical Comparison of Patients Treated Befor and After Gefitinib Approval in Japan
Toshimi Takano, et al.
Journal of Biomolecular Techniques 2009, 20, 160

Toshimi Takano, Tomoya Fukui, Yuichiro Ohe, Koji Tsuda Seiichiro Yamamoto, Hirosi Nokihara, Noboru Yamamoto, Ikuo Sekine, Hideo Kunitoh, Koh Furuta and Tomohid Tamura. From the Division of internal Medicine;Clinical Laboratory Division; Statistics and Cancer Control Division, Research Center for Cancer Prevention and Screening; and Clinical Support Laboratory, National Cancer Center Hospital; and the Department of Medical Oncology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo Japan.

目的
進行肺腺癌の患者において、上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子の変異がゲフィチニブによる延命効果の予期因子となるか、また腺癌の予後因子となるか検討した。

検体と方法
進行肺腺癌の患者を、ファーストラインの全身治療を開始した時期がゲフィチニブの承認前の群(1999年1月から2001年7月の間)と、承認後の群(2002年7月から2004年12月の間)に分けて、全生存期間(OS)を比較した。EGFR遺伝子のエキソン19の欠失型変異およびエキソン21のL858R変異は高分解融解曲線解析により調べた。

結果
研究の対象となった330名の患者のうちEGFRの変異を検出したのは136名(41%)であった。EGFRに変異のある患者においてゲフィチニブ承認後群のOSは承認前群に比べて有意に長かった(中央値 27.2ヶ月vs.13.6カ月、P<0.001)のに対して、EGFRに変異のない患者では有意な延命効果は認められなかった(中央値13.2ヶ月vs.10.4ヶ月、P=0.13)。EGFR変異と延命効果との間には有意な交互作用が認められた(P=0.045)。ゲフィチニブ承認前の患者において、EGFRに変異のある患者はEGFRに変異のない患者に比べてOSが長かった(中央値13.6ヶ月vs.10.4ヶ月、P=0.034)。また、両者のファーストラインの細胞毒性化学療法の奏効率に有意差はなかった(31% vs. 28%、P=0.50)。

まとめ
進行肺腺癌の患者において、EGFRの変異はゲフィチニブによる延命効果および予後を予測する。

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