変異解析手法をもちいた各種分析論文例

タイトル要約
ラピッドサイクルRT-PCRとLunaProbeによるHi-Res Melting機能を持つLightScanner32を用いた変異アレル偏重増幅(MAAB)による変異解析
Mutant Allele Amplification Bias(MAAB)using Rapid Cycle-Real Time PCR and Hi-Res Melting® with LunaProbes™ on the LightScanner 32 ™ (Poster)
C. Gundry, et al.
Jason McKinney(Contact information), Cameron Gundry, Mike Wall, Matt Poulson,
Ranael Lems, David Teng. : Idaho Technology, Inc, Salt Lake City, UT, United States.

目的
LunaProbeはPCRの間に伸長しないよう3’がブロックされている非標識プローブで、LCGreen Plusを使いプローブとアンプリコンの融解温度(Tm)からジェノタイピングする。プローブの配列は、アレルのいずれかにマッチするようにデザインする。このとき、完全にマッチするときとミスマッチするときの融解温度の差が大きくなるよう選択する。LunaProbeはジェノタイピングにおいてアレルの定量に使うことができ、実際に我々は繰り返し10%未満のアレルを検出した。

LunaProbeの感度をさらに向上させるために開発した、PCRの間に変異アレルを濃縮するMAAB法について報告する。

MAAB
野生型アレルに対して変異型アレルを偏って増幅させるために、PCRにおいてLunaProbeを野生型アレルの増幅を遅延させるのに使う。プローブは野生型アレルにマッチするようにデザインする。したがって、変異アレルとは一塩基がミスマッチする。PCRのアニーリング温度を、プローブと野生型アレルのTmより低く、プローブと変異型アレルのTm以上に設定する。

このようにアニーリング温度が間にくる条件では、PCRにおいてブローブは完全に野生型アレルにハイブリダイズするが変異型にはしないので、変異アレルに比べて野生型アレルの増幅は阻止あるいは抑制される。

方法
LunaProbeを用いて野生型に対して1%以下しか存在しない変異アレルの検出を試みた。
プローブとミスマッチするアレル(変異型)が優先して増幅するアニーリング温度を、エキソヌクレアーゼ活性を持つ酵素と持たない酵素を用いて検討した。ターゲットはこのアプリケーションに関連するものを選んだ。癌に関わるヒトTP53×8、PKUに関わるPAH×11、標準的な薬物療法に耐性を示すマラリア原虫の遺伝子について検討した。一般的なブロックサーマルサイクラーを使い、アニリーング温度のグラジェントPCRを行って、LunaProbeのTmおよびターゲットに対してMAABが起こるか検討した。

結果
エキソヌクレアーゼ活性を持つ酵素(NEBおよびRoche FastStart)では65-75℃のアニーリング温度範囲でMAABは起こらかった。

MAABに依らないLunaProbeを用いた方法での変異アレルの検出感度は5-10%であった。
TP53×8、PAH×11において、サーマルブロックを用いたグラジェントPCRで変異アレルの濃縮を示すデータが得られた。マラリア原虫遺伝子では濃縮は認められなかった。次に、高速サイクルリアルタイムPCRののち高分解融解曲線解析をするLS32を用いて、いくつかアニーリング温度を変えた条件で検討した。TP53×8、PAH×11においてサーマルブロックを用いた場合よりも濃縮が増強された。マラリア原虫遺伝子では高速PCRを用いると顕著なMAAB効果が認められた。

ホモ接合野生型遺伝子をマラリア原虫変異遺伝子に混ぜて検討したところ、変異アレルが1%未満でも検出可能であった。100%の野生型および変異型サンプルを用いたqPCRによる実験から、MAABにより変異アレルは約10倍濃縮されることが確認できた。これはMAABを用いるLunaProbe法とMAABを用いないLunaProbe法の結果に一致する。

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